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午前十時の映画祭8:その③『アンタッチャブル』

2017/05/19

アンタッチャブル (字幕版)

観た映画。午前十時の映画祭3作目はブライアン・デ・パルマ監督による、アメリカの禁酒法時代を描いた映画『アンタッチャブル』。この映画は大好きな映画のひとつなので、かなり楽しみにしていた一本です。見終えたあとはテンション上がってダイエット中なのにドーナツ買っちゃったよ!関係ないけど・・・!

禁酒法とギャングの争い

舞台は禁酒法下にある1920〜30年代初頭のアメリカ・シカゴ。酒の密造、密輸販売などでシカゴ一帯を牛耳り、脱税で富を肥やしていたギャング、アル・カポネ(ロバート・デ・ニーロ)と、それを追う財務官エリオット・ネス(ケヴィン・コスナー)らによるチーム「アンタッチャブル」が彼を告発し逮捕するまでの攻防戦を描いた映画。

アル・カポネやエリオット・ネスなど複数人は実在の人物であり、この映画自体もネスの自伝を基にして作られたもの。ただし自伝にあるネスと実際の人物像は乖離しており、カポネの記録に彼の存在が残されていないなど、その活躍はあくまで「自称」に過ぎません。

ということで事実がどうだったかはまったく別問題として、映画はエンターテイメントとして素晴らしく、楽しい、すごい、アンディ・ガルシアかっこいい、です。

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禁酒法が招いた暗黒の時代

1920年にアメリカで施行された禁酒法は「アルコール類の飲酒ならびに製造、輸入、販売を全面禁止」した法律。皮肉なことにこの禁酒法は施行以前より飲酒率を約10%も増量させただけでなく、闇酒場も格段に増加させる結果を招きました。

さらに犯罪組織が酒の密輸や闇酒場の経営を支配するようになるとギャング同士、時には一市民をも巻き込む争いが後を絶たなくなります。

誰もが闇酒場の存在や密輸した酒のありかを知っているのに黙認する理由は、密告すればギャングに殺されかねないから。本来それらを取り締まるべき警察や裁判官もギャングから贈賄を受け取っているという有様で、もはや取り締まるのは至難の技。裁判にかけても陪審員が買収されているため、如何様にも有罪判決は導き出せません。

シカゴでパトロールをしている初老の警官ジム・マローン(ショーン・コネリー)が警官の心得第1条として「毎日生きて家に帰ること」と言っていますが、シカゴはまさにいつ事件に巻き込まれてもおかしくない状況にあったのです。

うーん、こんな興味深い史実はないんじゃないかと思うくらい、禁酒法時代ってすごく面白い時代だと思います。結局は宗教(キリスト教)が絡んできているものですが、常にお酒ばっかり飲んでいるイメージしかないアメリカ人がアルコール禁止だなんて。絶対無理でしょ!って感じですよね。そして案の定、飲酒量も犯罪も増加しちゃうっていうのがいかにもアメリカらしいです。

デニーロの役者魂

映画はアル・カポネがロングチェアに座り爪の手入れや靴磨きをさせているシーンが天井から映し出されるところから始まります。このシーン、テレビで観てもなかなかですが、スクリーン前方で見上げるように観たら言葉が出ないほど圧倒された。今にも吸い込まれそうでした。

そしてキャメラが天井からカポネへと近づいていくと、これが衝撃。ロバート・デ・ニーロは超ハードな役作りをすることで有名ですが、本作でも実物のアル・カポネのハゲに寄せるために頭髪を抜いています(そっくり)。で、スクリーンで見たらその抜いた跡が信じられないくらいはっきり映って見えたのです。もう感動と興奮でおかしくなりそうでした。見える!!!見えるよ!!!!!!

頭髪を抜いた部分のハゲ頭が見えるんじゃなくて、抜いた跡、つまり根毛がはっきりと見えます。言い方がちょっとアレだけど全然気持ち悪さはありません。ここ数ヶ月で一番感動したかもしれない。すごい。鳥肌ものです。いやぁ〜、死ぬまでに他人のハゲ頭でこんなに興奮する日がくるとはな・・・。

かの有名な、本作の一番の見どころでもある「駅ホームでの銃撃戦と乳母車」のシーンをスクリーンで観たこと以上の感激。もちろん銃撃戦の演出もさることながら、この映画の全てが素晴らしくて今まで以上に大好きになってしまいました。ケヴィン・コスナーはイケイケだし、アンディ・ガルシアは格好良いし、ショーン・コネリーは渋すぎるし、エンニオ・モリコーネの音楽が最高です。今日にでももう一度観たい。

★★★★★

作品情報

【監督】ブライアン・デ・パルマ(『スカー・フェイス』など)
【キャスト】ケヴィン・コスナー、ショーン・コネリー、アンディ・ガルシア、ロバート・デ・ニーロほか
【製作年】1987年
【製作国】アメリカ合衆国
【上映時間】119分

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